映画「レ・ミゼラブル」を観にいきました。(1/2)
12/23、最終展示日だった「リヒテンシュタイン展」を観に六本木に行ったあと、新宿のシネマスクウェアとうきゅうで「レ・ミゼラブル」を観てきました。
古きよき時代を思い出させるような、昔ながらの映画館といった感じで、妙に沈み込むソファシートと、木の板に無理やりクッションを載せたようなひじ掛けが印象的でした。私の地元京都には、京都みなみ会館という小さな映画館があり、そこの印象に近いものを感じます。シネコンばかりで映画を観ていたせいか、こういう小さな映画館に来ると、なんだかホッとします。
さて、レ・ミゼラブルについてですが、言わずと知れた古典的名作にもかかわらず、本を読んだことがありませんでした。ジャン・バルジャンという主人公は知っていましたが、どんなストーリーなのかも知らない有様です。何の気なしに、優待チケットがあったので行ってみただけだったのですが・・・感涙しました!ストーリーにもですが、俳優陣の名演に涙しました。
まずびっくりしたのが、全編ミュージカルであったこと。誇張無しに、9割9分9厘がミュージカル仕様です。それもそのはず、本を映画化したのではなく、ミュージカル版を映画化したからに過ぎない。こんなこと事前に調べておけばわかったことですが、基本的に前情報を入れないまま観にいくようにしているため、あしからず。
もともとミュージカル映画は好きで、「シカゴ」や「ヘアスプレー」は何度も観ましたし、最近では邦画の「愛と誠」が傑作でした。今年観た映画ベスト2にも選出しましたし(これがミュージカル映画なのかは疑問ですが・・・笑)。ただ、重要なパートがミュージカルとなっていることが多く、今回のように「全編」ミュージカルでできた映画は人生で初めてでした。
最初に、序盤が冗長に感じ、眠気と闘っていたことを告白します。ミュージカルが地続きなため、疲れてしまったのかと思います。しかし、ジャン・バルジャンが銀食器を盗み、その後神父の言葉で改心するあたりからこの映画の面白さにとりつかれていきました。
セリフが全てミュージカルになっているためとんでもない量の音楽が使われているんだろうなと思いましたが、うまいなと思ったのが、同じ曲をたびたび違うセリフを当てて使用しているところでした。シーン、人物、状況によってメインとなる曲が決められており、それぞれのテーマ曲のように使用されているように感じ、それが、全編ミュージカル仕様となっていても「音楽」に、「ストーリー」に飽きさせないようになっているのではないかと思いました(これはあくまで主観ですが)。
レ・ミゼラブル(=悲惨な人々)の根幹に流れているものは、「永遠に変わることのない真実の『愛』」であるとのことですが、私がこの映画を観て感じたテーマは、「道義的に正しいこと」と「法律的に正しいこと」との闘いではないかと思いました。もちろん、ジャン・バルジャンが「道義」で、ジャヴェールが「法律」です。
このことについては深く掘り下げて考えていきたいので、続けて次回に書いてみようと思います。うまくまとめられるか自信は無いですが・・・よろしくお願いします。
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