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田原総一朗 『40歳以上はもういらない』 日本をあきらめない若者に話を聞いてみた。

社会問題 ブック シゴト


私は、田原総一朗氏に対して良い印象を持っていませんでした。司会者として自分の思想にあった意見にしか取り合わず、傍若無人にふるまう姿に嫌悪すらしていました。人の話を聞かない人が嫌いなんです。
しかし、考えが少し変わったのが、2013年4月16日に放送されたテレビ朝日「朝まで生テレビ ネット世代が日本を変える?!」でした。

この日の放送はめずらしく若手の言論者が多く、一番年上なのが堀江貴文さんの40歳でした。司会の田原総一朗が御年79なので、倍くらい離れているんですね。ここまで若い方で揃えた朝生は”初”じゃないでしょうか。

登壇者一同
飯田 泰之(明治大学政治経済学部准教授、37歳)
荻上 チキ(評論家、「シノドス」編集長、31歳)
乙武 洋匡(作家、東京都教育委員、37歳)
駒崎 弘樹(NPO法人フローレンス代表理事、33歳)
慎 泰俊(NPO法人Living in Peace代表理事、31歳)
津田 大介(ジャーナリスト、メディア・アクティビスト、39歳)
経沢 香保子(トレンダーズ(株)代表取締役、39歳)
古市 憲寿(社会学者、東京大学大学院博士課程、28歳)
堀江 貴文(SNS(株)ファウンダー、40歳)
堀 潤(市民ニュースサイト「8bit News」主宰、元NHKアナ、35歳)
TOKYO PANDA(カリスマファッションブロガー、上海在住、29歳)

既存の枠組みにとらわれず、新しいこと、政治がやらないこと、社会を変えることに奔走する、第一線の方々ですね。

この朝生では、田原氏が「聞く」という姿勢を崩さなかったように見えました。もちろん自分の意見を主張する場面も多かったですが、頭ごなしに封殺したり、強引にコマーシャルに持っていったりするような暴挙は見られなかった。やれ、ゆとり世代だの、コミュニケーション不全の世代だの、理不尽な言われ方をしてしまうこの世代(私も含まれています)。そういう世代に仕立てたのは、その親世代の人間たちだというのに何を言ってるんだろうと思いますね。

田原氏は、そんなバブルや全共闘の時代を知らない、倒すべき「体制」を持たない我々の世代のことが、本当の意味でわからなかったんでしょう。だから、「若者がどういう考え方をしているのか」を知りたかった。そういう思いが、「聞く」という態度にあらわれた。だからか、とても新鮮な朝生でした。

さて、そんな朝生に出た登壇者の一部を含む若い世代の人と田原氏が対談を行ない、PHP研究所が刊行する中高年がターゲットの雑誌『Voice』に連載された記事を本にまとめたのが、今回ブログにとりあげた『40歳以上はもういらない』です。なんとも刺激的なタイトル!書いている田原氏が79歳なのがまたおもしろい。

対談のお相手は、
  • 荻上チキ(評論家、「シノドス」編集長、31歳)
  • 駒崎弘樹(NPO法人フローレンス代表理事、33歳)
  • 瀬谷ルミ子(日本紛争予防センター〔JCCP〕事務局長、35歳)
  • 慎泰俊(NPO法人Living in Peace代表理事、31歳)
  • 高木新平(コンテクストデザイナー、25歳)
  • 今野晴貴(NPO法POSSE代表、30歳)
  • 古市憲寿(社会学者、東京大学大学院博士課程、28歳)
  • 東浩紀(思想家、株式会社ゲンロン代表、41歳)

これまた豪華ですね。いま話題の人ばかりです。基本的には、それぞれの言論人が行なっている事業ないし仕事についての話がメイン。

個人的にいま大事だと思っていることを語ってくれているのが、駒崎さんと今野さんです。前者は『病児保育』、後者は『ブラック企業』という社会問題に立ち向かっていらっしゃる方です。ファンなんです。駒崎さんがおっしゃっていましたが、”政府はほっておいても何にもしてくれない。逆にこちらから先にやってしまって成功例を見せつけてから、政府にそれをパクらせる。”という考え方は、日本の政治や会社の仕組みをよく理解されているなと感心しました。

冒頭で、田原氏がパナソニックの社員研修時、若い社員に「なぜオリジナリティのある製品が生まれないのか」と聞いてみたところ、こう答えたそうです。

新しいモノを開発しようとすると、上司にまずこう言われる。前例があるのか。次にこう言われる。儲かるのか。前例があって、儲かることがわかっていれば、どこでも同じモノをつくろうとするだろう。これでは独自の製品が生まれるわけがない。

結局、日本のものづくりが衰退していったのは、こういうことなんですね。それを、バカな大人達は今の若者のせいにしている。ふざけんな。

まだまだ日本は捨てたもんじゃない。そう思えるようなとびっきりのエピソードが満載のこの本。田原総一朗が嫌いであればなおさら、読んでみるといいかと思います。年配を『老害』とくくってしまわぬよう、気をつけないといけないなといけないなぁ。

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