「記載不備」では済まない、ヤマダ電機の電子書籍サービス終了告知について
ヤマダ電機が運営する電子書籍サービス『ヤマダイーブック』の閉鎖について、一悶着あったようです。
ヤマダ電機のひどい対応
2012年6月にサービスが開始されたヤマダ電機の『ヤマダイーブック』。開始から約2年となる今年の7月31日をもってサービスを終了するとのアナウンスがありました。理由としては「8月に立ち上げる新しい電子書籍サイトを構築するため」だそうで、まぁ致し方ないかなと思ったのですが、なんと購入済みコンテンツは閲覧不能になる上、購入したコンテンツに対し返金やヤマダポイントへの交換も行われないと報道され波紋を呼びました。それが上記の記事ですね。
で、当然のごとくユーザーからは不満の声があがりました。当たり前ですよね、キチンとお金を払って購入したコンテンツが一方的な理由で利用できなくなり、何の配慮や移行措置も取られないのであれば。
yahoo!等でも大きく取り上げられ、瞬く間にヤマダ電機のひどい対応が拡散された結果か、すぐに「一部記載内容に不備があった」とする謝罪文が公式ホームページに掲載されていました。↓
いやいやいや!!
「一部」記載不備って!
サービス終了にユーザー側が最も気にかかる購入済みコンテンツの扱いについて、当初の告知文面と真逆なことを書いているじゃないですか!↓
ヤマダ電機の電子書店が閉鎖 購入書籍は閲覧不能に - ITmedia ニュース
※この画像はITmediaニュース様の記事からお借りいたしました。
明確に、
「お客様にてご購入いただきましたポイントにつきましては、返金及びヤマダポイントへの交換は出来かねますので、予めご了承頂けますようお願い申し上げます。(中略)また、ご購入及びダウンロードされたコンテンツにつきましては、新規電子書籍サイトに引き継がれないため、2014年7月31日をもちまして閲覧できなくなります。」
って謳っていたにも関わらず、
「8 月より新たな電子書籍サービスへの移行を予定しておりますが、移行期間中におきまして、新サービスへの継続にご承諾いただけないユーザー様に関しましては、お手持ちのイーブックポイント残高相当をヤマダポイント付与という形で対応させていただきます。 また、ダウンロードされたコンテンツに関しましては、新サービスへ移行後も、引き続き閲覧ができるよう、調整を行っております。 新サービスへの移行に伴いましては、既存ユーザー様の不利益とならぬよう、十分に配慮した形で対応を行ってまいります。」
と見事に真逆の対応に様変わり。記載不備のレベルじゃないですよね、これ。もし文句の声があがらなければ最初の対応で進めていたんじゃないかと勘ぐりたくなります。
電子書籍サービスはAmazonのKindleを代表としていくつもありますが、うまくいっていないものも多く、ローソンが運営していたエルパカBOOKSはサービスを終了しました。別に電子書籍に限った話ではありませんが、ポータルに頼るサービスを利用していて一番怖いのは会社が潰れたり突然サービスが終了したりすること。このブログもはてなのサービスなので、もしもはてなに何かあればブログサービスが突然終了してしまうかもしれません。私は今ワードプレスでブログメディアを構築しているところでそう遠くない先にブログサービスを移行する予定ですが、それもやはりポータル下で続けるデメリットを考えた上でのことです。
今回のヤマダ電機がとった行動は、ユーザーに「電子書籍」に対する不信感を抱かせる失策だったと思います。ちなみに私はKindleでしか電子書籍を購入していません。電子書籍サービスとして弱小なポータルを利用することの怖さは、こういうところにあるのかもしれませんね。8月からサービス開始となるヤマダ電機の電子書籍サイトがどんなものになるのか、いい意味でも悪い意味でも今から注目です。
参考記事
ヤマダイーブックがサイト閉鎖――購入した電子書籍は無駄に - ITmedia eBook USER
「買った電子書籍が無駄になる」は「記載不備」 ヤマダイーブックがサービス終了告知についておわび - ITmedia eBook USER
ヤマダ電機、購入書籍を新ストアでも閲覧できるよう調整 ポイント残額はヤマダポイントで返還 (ITmedia ニュース) - Yahoo!ニュース
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