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【ハフポス記事紹介】 私たちは、戦争の「真実」を知りたい。 『オリバー・ストーンが語る戦争と歴史』

 
もう9月ですね、月日が立つのは早いものです。
すでに過ぎ去ってしまいましたが、日本にとって8月はいろんな思いにかられる特別な月。テレビでも毎年大々的に特集が組まれています。
 
「戦争」
 
年々当時のことを語れる人がいなくなる中、「戦争を知らない人」である私たちは、かの大戦をどのように理解していけばいいのか。右派・左派の考え方の違いが擦り合うことはないでしょうし、国ごとの認識の違いも整う気配すら見えません。
 
そんな中、8月は以下の3つの戦争に関わる映画・本にふれました。
 
宮崎駿『風立ちぬ』
加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』
 
風立ちぬについてはすでにブログに記事を書きました。
 
スタジオジブリ『風立ちぬ』のコピー、「生きねば。」が指し示すものとは何。
 
日本禁煙学会が、映画「風立ちぬ」制作担当者宛に出した「作中のタバコ使用」についての要望書に思うこと。
 
他のふたつについても少しづつ記事を書いています。戦争にふれるとなると、どうしても書くのが慎重になってしまいますね。
 
そうしたさなか、ハフィントンポストに掲載された以下の記事を読みました。
 
「戦場に行ったこともない奴が語る愛国主義には吐き気がするよ」 オリバー・ストーン監督に聞く戦争と歴史
 
オリバー・ストーン監督といえば、アメリカきっての社会映画監督として有名です。代表作はプラトーン』『7月4日に生まれてなど。JFK』『ニクソン』『ブッシュ』といった、ズバリなタイトルも有名ですね。
 
この記事はそもそも、ドキュメンタリー『The Untold History of the United States』のPRのため、来日した際のインタビューです。広島や長崎への訪問を行なったストーン氏が戦争について語っているのですが、(アメリカ人の語る戦争のことなのに)日本人としてとても共感できることが多く、多くの方に読んでもらいたいことから、今回紹介記事を書くことにしました。
 
まず興味を引いたのは、「戦争を知らない子どもたちに、どうやって真実を伝えるか」というところ。この記事では、日本では伝統的に遠足や修学旅行で広島や長崎を訪れて”平和学習”をするという伝統があるが、年々訪問数は減少傾向にあり、しかしながらそれは日本だけの現象ではないことが語られている。ワシントンDCにあるホロコースト・ミュージアム」でも同様であるそうだ。
 
しかもその対策としてとられているのが、訪れる子どもたちへのショックを考慮するという理由で、犠牲者の写真や資料などの展示が減らされているということ。先日大きな話題となった、漫画『はだしのゲン』閉架問題に近いものを感じます。
 
※私も記事を書きました。
松江市教育委員会が小中学校に、漫画「はだしのゲン」を閉架要請した件について
 
子どもたちが受けるであろうショックをないがしろにすることはできませんが、「事実を捻じ曲げて教えてしまう」ことは許されません。事実は事実として、教えなければならないと私は思います。このことは、教育問題として早急な結論を出すことが先決でしょう。そして真剣に考えなければならない。
 
また、ストーン氏が訪れた長崎の「岡まさはる記念長崎平和資料館」には、日本軍が関わった「加害」に関する写真や証言が展示されていたという。私設の資料館とのことで、私はその存在をまったく知りませんでした。
戦争というと、どうしても「被害」に遭ったところだけがフューチャーされやすいですが、当然ながら「加害」した事実があるならば、それを認めた上で関心を向けていかねばならないと、ストーン氏は語る。これには大いに同意します。
 
日本は第二次世界大戦以降、戦争をした経験がない。
これはとても素晴らしいことですが、ゆえに戦争を経験した人も(現在はほとんど)いないということになる。このことは、現在でも戦争を続けているアメリカを含めた多くの国とは、そもそもの戦争に対する捉え方が違ってくるのではないか、ということも問われています。
 
タイトルにもあるように、「戦場に行ったこともない奴が語る愛国主義には吐き気がするよ」 というストーン氏の言は見事に的を得ていると思います。イランやアフガン戦争で、「チキンホーク」という言葉が話題になりました。自分は戦争から逃げ続けてきたのに、戦争や軍事介入を積極的に支援する人たちのことを指すらしい(具体的には、ブッシュやチェイニーのような人たち)。
 
みなさんの中にも「ひょっとしてこいつチキンホークじゃねぇの?」と思える政治家や有名人が何人か浮かぶんじゃないでしょうか?私にも心当たりがあります。
 
戦争を実体験として語れる日本人と話すには、もうあとわずかの時間しか残されていません。最後にストーン氏が、私が思っていたこと同じ内容を発言されています。
 
”いつの時代も誰でも「真実を知りたい」という信念があることだ。情報を得る媒体は変わってもその信念は変わらないと信じている”
 
結局は、これですね。
 
私は後世に真実を教えたいし、そのために今、真実を知りたい。
ただそれだけです。
 
誰も戦争を教えてくれなかった

誰も戦争を教えてくれなかった

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

本当の戦争の話をしよう (文春文庫)

本当の戦争の話をしよう (文春文庫)

 
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