存在しない「先着5セットのスーツセット」を客寄せに使った詐欺の顛末は
この記事を読みました。
AOKI 詐欺行為発覚の顛末|政治ニュース|HUNTER(ハンター)|ニュースサイト
閉店セール!!(但し、店舗改装のため)
これはAOKIに限った話ではありませんが、大手紳士服チェーンをメインとした衣料品業界では毎期ごと、下手したら年がら年中『閉店セール』やってますよね。もちろん実態は本当に店を畳むわけではなく、「店舗改装のため」を理由とした一時閉店です。
昔から疑問に思っていたんですが、のぼりの隅に小さく「店舗改装のため」と謳って閉店セールを行なうのは、なぜ問題にならないんでしょうか。上野や池袋なんかでよく見る開店した瞬間に閉店セールをやって、瞬く間に店舗移動していく謎のショップなんかも似たようなものでしょうけど。広告にいとも簡単に踊らされる情報弱者をカモにするようなサービスがなぜまかり通るのか。不思議でしょうがありません。
存在しない「先着5セットのスーツセット」を客寄せに使った詐欺の顛末は
今回騒ぎになったのはこちらのDM。
これはあかんやろの、紳士服のAOKI(アオキ)とSoftBankの営業方法http://www.landerblue.co.jp/blog/?p=11687
左側に「土日祝限定5点セット19000円」のスペシャルセットがありますね。就活やフレッシャーズを対象としたこういうセットはよく見かけます。これ自体は別に悪くもなんともありません。むしろ、この金額で一式揃えられるなら楽だし、安いものでしょう。ただし、このセットが本当に用意されていたのであれば。
冒頭の記事によると、事の顛末はこうだ。
大学の入学式を控えた3月29日、スーツを買いに「AOKI 清水店」を訪れたある女子大生。彼女は冒頭の広告を見て「19,000円」の5点セットを買うことを決めていた。決め手の一つに、多くの友人がAOKIでスーツを買ったと聞いていたことがあるそうだ。
いざAOKIに行ってスーツセットを購入したところ、当然のように20,000円を用意していったのに、実際に請求されたのは43,640円!なんと倍近くだ。話を聞くと、すでに限定5着は売り切れてしまったので、セット価格は適用できないとのことでした。しかも、そのことについては「説明したはずです」と強弁。入学式を数日後に控えた女子大生は青ざめ、追加のお金を父親に持ってきてもらうことになったようです。
そして、その父親こそが冒頭の記事を書いた”ニュースサイト HUNTER”の記者!上記の話を聞くにつれ、何かおかしいと直感したそう。入学式の直前に5着も本当に売れたのか?気になった父親は、店舗側(店長は不在だった模様)に本当に5着売れたのなら伝票を見せてほしいと訴えたところ、急に謝罪しだし、本当は2着しか売れていないことが判明した次第。
それからの流れは、克明に記事に書かれているのでぜひ読んでほしいところですが、問題は1点。実際には存在しないセット品をあることにして販売し、直前でなくなったことを仄めかすという商売の手口です。これは明らかに詐欺行為!記者の方が怒るのも無理はありません。入学式直前で日がないため、もう指定された金額でも買わざるを得ない・・・。そんなお客様につけ込むようなこの手口、悪質極まりない!
記者の方は、全貌を明らかにするために情報収集に奔走されています。言うまでもなく、詐欺行為はれっきとした犯罪。しかも紳士服チェーンとして大企業といえる会社が行なった行為。実際にはこの店だけがやっていたことなのか、それとも会社ぐるみでやっていることなのか。ぜひとも明らかにしていただきたい。
弱みに付けこむような非道な詐欺行為、こんなことがまかり通るような社会であってはならない。進捗が公開されたらすぐに紹介していきたいと思います。
詐欺の心理学―どうだます?なぜだまされる? (ブルーバックス)
- 作者: 取違孝昭
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/04
- メディア: 新書
- クリック: 36回
- この商品を含むブログ (1件) を見る