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すき家のアルバイトは「雇用契約」ではなく「業務委託」であるという衝撃

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この記事を読みました。

すき家の人手不足閉店は、現代のストライキだ -すき家の非情経営まとめ- - しろぐらまー

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すき家の人手不足閉店は、現代のストライキなのか

昨今世間を賑わせている、人手不足による牛丼チェーン店・すき家の連続閉店については、以前にも記事を書きました。↓

牛丼「すき家」が人手不足で次々と閉店しているのは、ワンオペレーションによる弊害か - ヘンテナブログ

 

私のお気に入りブログ、しろぐらまーさん (id:shiro-glamour)でこの問題について非常に詳しい記事がアップされていましたので、紹介を兼ねて私の所感を書きたいと思います。

 

この問題の時系列について、しろぐらまーさんがまとめていらっしゃいますので最初に引用させていただきます。

 

時系列まとめ

  1.  2月14日より「牛すき鍋定食」開始
  2.  鍋の仕込みに時間がかかり過ぎ、ワンオペだと店が回らなくなる
  3.  元々、ワンオペ・サービス残業・バイトなのに請負契約など、様々な不満が重なっていたところの最後の一押しで、どんどん人が辞める
  4.  人手不足により、店が営業できなくなり、一時的閉店が相次ぐ
  5.  twitterなどで、人手不足による閉店が拡散される
  6.  すき家本部、人手不足を認めると株価への影響が出るため、パワーアップ改装による閉店と発表
  7.  現在、人手不足による閉店と改装による閉店のどちらが本当か、twitterなどで議論中

 

こうして時系列に沿って眺めていると、すき家を運営しているゼンショーの対応に人間味を全く感じませんね。ゼンショーはもちろん人手不足による閉店ではないと主張しているようですが、理由付けが「パワーアップ改装」とは、鼻で笑ってしまいそうです。

 

ゼンショー ZENSHO 安心を今もこれからも

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ワンオペレーションは強盗に狙われる!

上で紹介した以前の記事でも書きましたが、「ひとりオペレーション」というのは本当に厳しいです。私が経験したのはカフェチェーン店での店長職ではありましたが、お客様と直接応対をしない時間(売上の発生しない時間)はムダだから、ひとりでやれというフザけた施策を取っていました。

 

つまり、オープン前1時間とクローズしてからの1時間(店舗によっては30分)はひとりでやれということです。開店時間の1時間前にひとりで出勤してスタンバイし、開店時間からは2人ないしは3人でオペレーションを行なう。言うは易しですが、もしも最初に出勤するスタッフが何らかの事情で遅刻したり急病で休むことになった場合、未スタンバイでオープンするわけですから、まず間違いなく商品提供が間に合いません。いつ何時にどこの店に行っても、同じものが同じクオリティで味わえるのがチェーン店の重要なシステムでしょう。ひとりオペレーションではその全てに悪影響を及ぼします。

 

ちなみにオープンに対して「クローズがひとり」というのはあまり問題がないと思われるかもしれませんが、むしろクローズの方が危険だったりするんです。しろぐらまーさんの記事でも言及がありますが、クローズとはつまり「売上金の計算」をするわけです。私がいた店舗では大体1日20〜30万円くらいでしたが、現金を誰もいない店舗でひとり計算し夜間金庫に投函するという行為には、襲われる恐れのある箇所がいくつも存在します。もちろん、夜間金庫に放り込まず保管金庫に入れたり業者回収の会社もあるとは思いますが、「ひとり」というのは強盗に狙われる可能性がグッと増えると考えられます。

 

※しろぐらまーさんの記事より、参考に。

すき家強盗「自分もできる」最悪の連鎖に… 牛丼店被害の8割以上が集中 (1/2ページ) - 政治・社会 - ZAKZAK

すき家深夜2人体制で、38億円負担増、利益の8割を圧迫? | YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア) | 最上級を刺激する総合情報サイト | 1

 

すき家のアルバイトは「雇用契約」ではなく「業務委託」であるという衝撃!

これは知りませんでした!

私も頼りにしている若者のための労働組合「首都圏青年ユニオン」のホームページで案内されている記事に詳しいので、ぜひ読んでみてください↓

 

首都圏青年ユニオン | すき家で働くみなさんへ

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とにかく衝撃です。

ゼンショーが主張している項目はこちら↓

  1. アルバイトは勤務シフト表を自分たちで作成し、会社の業務指示で業務をしていない。だからこれは請負契約に類似する業務委託契約であって、雇用契約ではない。
  2. アルバイトの勤務日や時間帯は、アルバイトの自由裁量で会社の指示がない。すべてアルバイトの裁量である。
  3. 請負契約に類似する業務委託契約であり、残業代が発生するという前提を欠いている。

 

もうね、アホかと。

ちょっと何言っているのかわかりません。

 

ハナから「業務委託」と打ち出して求人募集をしているのならまだ分かりますが、すき家のホームページではどうみても「パート・アルバイト」としてこのように募集しています。↓

すき家のアルバイト/バイト求人情報

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当然ながらネット上では大きく話題になっており、Twitterでも様々な意見が交わされています。一部おもしろかったものを紹介します。

 

 

 

だいぶ遡って検索してみましたが、すき家をかばおうという意見の人はついぞ見つけられませんでした。なにをどう考えてもおかしいと思います。

 

しろぐらまーさんも仰っていますが、あえて「すき家で働く」意味なんて何もないんじゃないでしょうか。限りなくおかしいシステムに抗えないのであれば、迎合するのではなく自分の責任なんて考えないであっさり辞めてしまっていいと思います。それこそストライキやデモというのは効果的かもしれません。

 

今回で言うと、実際に店が回らない(もしくはそもそもオープンできない)ところを連鎖的に社会に見せることで、現状を明るみに出すというのは意味のあることだったでしょう。メディアを通してだけだと、圧力やスポンサーの絡みなどから正確に伝えてくれない可能性がありますし、SNSを使ってウェブ上に現状を撒くというのは有効ですね。

 

結局、騒動の元となった「牛すき鍋定食」は気温があったかくなってきたことを主の理由に3月いっぱいで終了となってしまいましたが、ゼンショーはこれで騒動は落ち着くと考えているのでしょうか。根本の問題に対して改善する意思がないようであれば、今後また似たような施策を取ってくるでしょう。

 

私は、そもそもすき家を5年近く利用していません。ゼンショーの考え方にまったく賛同できないからです。結局私たち客側にできる対抗策は、こういった納得できないシステムで運営しているような飲食店を利用しないことが一番なのかもしれません。

 

今後の動きには要注目です。

 

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