サンシャイン水族館×早川いくを『へんないきもの展~ナマモノ~』 彼らは何のために生まれ、何のために生きているのか
サンシャインシティ |サンシャイン水族館×早川いくを へんないきもの展~ナマモノ~
彼らは何のために生まれ、何のために生きているのか
豊島区池袋にあるサンシャイン水族館。規模は小さいですが、独自性の強い展示物が多く私の好きな水族館のひとつです。
さて、去る3月15日から5月25日までの期間限定で、著作家、書籍デザイナー・早川いくをさんの著作・へんないきものとコラボレーションした展示『へんないきもの展~ナマモノ~』が開催されています。
サンシャイン水族館×早川いくをのコラボ特別展「へんないきもの展〜ナマモノ〜」、今日は初日という事ですので、特別に生き物の一部をお見せしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 pic.twitter.com/PjuPjYoiTM
— 早川いくを (@phagetypet40) 2014, 3月 15
当ブログおよび運営している「ヘンテナプロジェクト」の名前通り、へんなものにアンテナを張って記事として取り上げ、普及することを生きがいにしている関係上、こんなステキな展示を見にいかないわけにはいかない!・・・ということで、開催初日に行ってきました。結構な混雑具合でしたが、写真撮影はOKだったので今回は写真レポートとしてお送りします。
ふんっ 笑いたきゃ、笑え。
これは告知ポスターなんですが、まずキャッチコピーがおもしろい。
ちなみに展示されている「へんないきもの」1匹1匹に、コメントの書いてあるボードが添えてあるのですがこのセンスが尋常じゃない。詳しくは下へどうぞ!
『へんないきもの展〜ナマモノ〜』写真レポート
入り口前。展示場に入る前にひとつ大きな水槽が置いてありました。
まぁ入場を促すための客寄せパンダのようなものですが、その水槽に入っているいきものは・・・
!?
お出迎えしてくれたのはチュウゴクオオサンショウウオさんでした。
客寄せどころか客追い返すくらいの威圧感でしたが、こと『へんないきもの展』においてはレベル2くらいのいきものです。かわいいもんですよね。
それでは展示場に入ってみましょう!
入ってすぐの右手、今回の展示コンセプトと「へんないきもの」の著者・早川いくをさんについてのボードが掲示されています。のっけから自分自慢を始めているのと、いくをさんがヤケにイケメンなところが妙に不安を誘います。
さて、最初のへんないきものはコチラ↓
モンハナシャコ
http://www5.airnet.ne.jp/mkon/marinephoto/2007/200710/1026_28S.jpg
なんと1匹目から写真を取り忘れるという暴挙!すみません・・・とりあえず検索して出てきた画像とコメントボードをアップしておきます。
しかし1匹目はわりとノーマルないきものですね。観覧者の心臓への影響を考えた、心優しい展示方法ですね。しかし曲者だったのはコメントボード!このコメントを書いているのは早川いくをさんなんでしょうか?センスあり過ぎでしょう!!
22口径の銃弾に匹敵する威力のパンチを繰り出すシャコ。
・・・なんだろう、このアンバランスな能力設定は。シャコとして生まれた彼にそこまでのパンチ力が必要だったのか。できればボクサーを目指す少年あたりにお裾分けして頂きたい能力です。
次に、何も言わずにこれを見てください↓
エイリアン!?
エイでした。しかも干物バージョン。
普段は水底に鎮座していたり、優雅にゆらゆら踊るように泳いでいる姿に癒されるエイですが、干物になるとこんなエイリアン状の化け物に・・・。何より、添えられていた画像が面白い↓
お巡りさんあいつです!
なんでここだけ2ちゃんねるテイストなんでしょう。
通りがかるお客さんは爆笑していましたが。
次はキモいですよ〜↓
カワテブクロ
なんていうか、肌感覚的にキモいとしか言いようがない生き物。
ネーミングに悪意があるようにしか思えない。
ダメだ、生理的になんかダメだ。
フリソデエビ
でっかいヒトデがメインで映っていますが、主役はヒトデの上にいる小さなエビです。キレイですね。
しかしこのエビちゃんは、ヒトデを器用にひっくり返した後にハサミで生きたまま貪るという残忍な行為にでます。おそろしい!!キレイなバラには刺があるのさ。
イガグリガニ
コメントによると、チェ・ゲバラやネルソン・マンデラ大統領並のガッツと闘志に満ちたいきものだそうです。いやいやいや。
しかしなにもここまで刺を生やさなくても・・・と思うくらい生やしていますね。まさに鉄壁の守り。
クマサカガイ
今回の展示で一番のお気に入りがコチラ。本体がどこにあるのかすらよく分からないが、貝殻や小石を身にまとってオシャレする不思議な貝なんですね!ちなみに何のために貝を纏うのかははっきりしていないらしく、身を守るためともオシャレとも言えないそうです。実は単なる収集マニアである可能性も否定できないあたりがニクい。
ロングノーズバットフィッシュ
来ました、今回のメインビジュアルのコです。「ふんっ 笑いたきゃ、笑え」の彼ですね。アタマについている疑似餌が印象的な彼ですが、昔彼がまだイケイケのアンコウだったころの名残で何となく残った不要器官で、クソの役にも立たないという。ロクに泳げもせず海底をのそのそと這いずり回る彼がなぜ、この厳しい自然界で生き延びていけるのか。
世の中は不思議でいっぱいです。
トッケイヤモリ
これまたコメントが一級品のヤモリ。
「トッケイトッケイ」と聞こえるような鳴き方をするそうだが、残念ながら展示場で聞くことはできなかった。まぁ、トイレでゴ◯キブリを見つけた女房の金切り声に近いのなら聞きたくもないですが。
オオイカリナマコ
まぁナマコなのですが、彼って何が楽しくて生きているのか不可解に思いませんか?私にとってナマコはそんな存在なのですが、このオオイカリナマコさんは強者に対抗せずに、ひたすら後ろ向きに進化してきたという処世術に長けたナマコなんですね(退化ではない)。出る杭は必要以上に打たれるこの日本で働く人たちに見習わせたい奴です。
ダイオウグソクムシ
いま話題のダイオウグソクムシです。
コメントが面白すぎて生きるのがつらい。
「お前らそろそろ絶滅したらどうだ。今すぐ、という訳にはいかぬだろうから、来月いっぱいくらいでどうだ、絶滅。待っておるぞ。」
もう絶滅するしかない。
サカサクラゲ
矛盾している。彼の存在は矛盾している。
というか、逆さがデフォルトならそれが直立状態じゃないのか?
やっぱり何かが間違っている。
ヨダレカケ
まず、名前。人間の悪意を感じるネーミング第2弾。ひどい。
こんだけ水が嫌いなのに魚だなんて。しかもえら呼吸だけでなく皮膚呼吸もできるハイブリッド。もはや魚ではない。
パラダイススレッドフィン
これぞ順当な進化。今回の展示で最もまともな生き物かもしれない。
というか、今回のテーマにそぐわないような気もする。ああそうか、たぶん他の生き物が「変すぎる」からですね、わかります。
マルソデカラッパ
まず名前をどこで区切っていいのか分からない。コメントを読むとどうやらマルソデ+カラッパのようだ。
何万年もの間、貝をバキバキ割って食べるという習慣を続けた結果、ハサミが缶切りの形状に進化したというのがおもしろい。しかもその形状は人間が使う缶切りとそっくり!
ぜひマルソデカラッパさんには、カニ缶を開けるという自虐プレイをやってほしい。
オジサン
人間の悪意を感じるネーミング第3弾。確かに、ネーミングセンスは小学生レベル(しかも低学年)。個人的にはそんなにオジサンっぽく見えないけどなぁ。
個人的に「ジョシコウセイ」や「トナリノヒトヅマ」あたりとは仲良くしたい。
ウミグモ
これほど謎に満ちた生き物もそういないのではないか。
見事に「脚」だけである。脚の内部に、生きていくために必要な臓器等が格納されているそうだが、何がどうなってこういった進化の仕方になったのか小一時間問いつめたい。
いくら極度の脚フェチである私でも、彼女は勘弁してもらいたい。私には愛せない。
ハダカデバネズミ
この「見てはいけないものを見てしまった」感はなんだろう。直視するのがつらい。
そしてこの安直なネーミング。裸+出っ歯+ネズミって、なにそれヒドい。
極端なカースト制の下で生きる彼らは、私たち人間社会と対して違いがないかもしれない。俺たちもハダカデバネズミなんだ!!
リュウグウノツカイ
今回の展示ゲスト・リュウグウノツカイ。
見るのは今回が初めてではないのですが、何度見ても不吉な予感を抱かせる生き物ですね・・・。しかもどうやら水中で直立状態で静止しているらしい。…不気味すぎる!
竜宮城からこんな生き物を派遣させてくるなんて、乙姫様の悪意を感じる。
生きる気力が湧いてきた!
こんなへんてこな奴らばっかり見ていると、ふと思うんです。
彼らは、何のために生まれ、何のために生きているのか。
私たち人間は無駄に知性を授かったがために、余計なことを考えがちです。
人間どもが勝手なことばっかり言っているのをみて、彼らはきっとこう言うでしょう。
「こちとら、生まれただけでぃ!!」
過酷な弱肉強食の世界で、なぜが生き残っているへんないきものたち。
私たちはどうでもいいようなことで苦悩していないで、もっと彼らのように生きれば楽になれるんじゃないでしょうか。
なんのために生まれた、ではなく、ただ生まれただけ。
なんのために生きているのか、ではなく、ただ生きているだけ。
そう思えば、ずいぶんと生きるのが楽になる。
このへんないきものたちに倣って、もっと楽に生きましょう!
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